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こんばんは、タドコロです。

昨日お話ししましたが、グランドセイコー2ndモデルの文字盤には
『chronometer』表記が入っているものと入っていないものが存在します。

後期モデルである4722B以降の文字盤から
『chronometer』表記が消えて、代わりに『GS』表記へと変更されました。
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『クロノメーター』の称号にこだわっていたグランドセイコーが
なぜ途中から表記をやめてしまったのか。

それには理由があります。


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1966年頃、セイコーはクロノメーター協会から
「公式に検定を受けていない時計にクロノメーターの表記をいれてはいけない」
という旨の注意を受けました。

なるほど。

よくよく見ると説明書にも
「優秀級クロノメーターと同一の検査基準をクリアした云々〜」
と書かれています。
DSC00344
そうです。

グランドセイコーは公式にクロノメーター検定を受けていた訳ではなく、
自分たちでクロノメーターの検査をしていたのです。

まぁ当時の日本人、ましてや職人集団のセイコーですから
キッチリと厳密な検査を行っていたことは疑うまでもなく間違いないでしょう。

当時の日本には公式のクロノメーター検定機関がなかったので
セイコーサイドからしたら、自分たちで検査を行うことは現実的に考えると
仕方ないことだったと思います。

しかし道理としては
クロノメーター協会の言う事はごもっともであります。

そして、セイコーは「chronometer」表記を廃止することに決めました。


しかしそのまま引き下がらなかったのが、セイコーの凄いところです。


なんと、セイコーは「優秀級クロノメーター(−1 〜 +10秒)」よりも厳しい
「GS規格(−3 〜 +6秒)」というものを自らに課しました。

それはグランドセイコーが実質的に「クロノメーターを超えた」ことを意味します。

世界的権威のクロノメーター協会からのクレームに萎縮するのではなく、
むしろそれをバネに打ち破ってしまうなんて・・・

なんて痛快な話でしょう!!
日本人の誇りです!!



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こうしてグランドセイコーには『chronometer』ではなく
『GS』マークが記載されるようになり、
GSブランドはより強いものとなっていきました。

とんでもなく高精度の時計、それを量産できる技術力。

セイコーのマニュファクチュールブランドとしての実力は
スイス時計産業にとって脅威だったに違いありません。

そして、この出来事とは別にもう一つ
スイス時計産業を震撼させる出来事が起こるのですが、それはまた別のお話・・・




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