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こんばんは、タドコロです。

今まで色々なGSを紹介してきましたが、
それら全てが手巻モデルだったことにお気付きになられたでしょうか。

本日紹介する『62GS』
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1967年に発売されたこのモデルの登場によって
初めてグランドセイコーに自動巻がラインナップされました。


しかしこの時計もまた、
発売までの経緯にちょっとした出来事があったモデルなのです。


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62GSの話をする前に、1966年に発売された
『62マチック クロノメーター』のことをお話しします。
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この時計は国産初の自動巻クロノメーターで、
カレンダー機構も付いた(曜日付きと日付のみの2種)実用性の高いモデルです。

当時の販売価格が
曜日付きで38000円、日付のみで35000円。
大卒初任給が24900円ほど。

57GSや44GSと比べても、
この62マチッククロノメーターの方が高価です。


セイコーがこの時計に、どれだけの力と期待を注いでいたかが伝わります。
 


だがしかし!




なんと発売直後に例の「クロノメーター表記問題」が発生します。

GS 2ndモデルと同様に、この「マチック クロノメーター」も
デザインやモデルを変えざるを得ない状況になってしまいました。

しかし、まだ発売して間もない頃だったので、
他の代替となる時計は存在しません。

しかしセイコーもこの時計には相当な自信があったはずですし、
このまま廃盤にしてしまうのはもったいないと思ったはず。

そこでセイコーは「マチック クロノメーター」をほぼそのままに
『62グランドセイコー』として、気分も新たに発売しました。(笑)

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変更点はダイヤルデザイン。(左がマチック 右がGS)
それと自動巻ローターの刻印が違うくらいです。



そんなこんなな62GSですが、
ブランディングの面から考えると、却って良かったのではないかと思います。

「その時計なんですか?」
「マチッククロノメーターといって、国産で初めての自動巻クロノメーターなんですよ」
「はぁ、そうですか」


より

「その時計なんですか?」
「62GSです。グランドセイコーで初めての自動巻モデルなんですよ」
「なんか、かっこいいですね」


というイメージが浮かぶのは私だけでしょうか。



GSと名乗るからには、当然クロノメーターより厳しい精度を要求されますが、
この時計はムーブに改良を加える必要もなく、
そのままでも充分にGS規格をクリアできるポテンシャルがありました。

そんな経緯からスムースにGSへと移行できたようです。


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また62GSはデザイン面にも特徴があります。
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ベゼルのないエッジが効いた厚みのあるケースデザインと、
効率の良い自動巻機構ゆえ、操作することの少ないリューズが
目立たない4時位置に設置されている点が特徴的です。

これは他のどのGSとも違うデザインです。

遠目にはマチックか62GSかは判別できませんが、
「まぁどちらかだな。どちらにしてもこだわってるな」
というのは伝わります。




62GS自体は1年あまりの製造されていましたが、
この後に登場する自動巻ハイビート61GSに後継の座を譲り
GSの歴史から姿を消す事になりました。




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